水で割ったらアメリカン

水割りコピーライター

どーもー! DOMOコピーライターのセキネです。
先日、素敵な本に出会いました。


「閑休自在 悠々自滴 異口同飮」 西村佳也 長谷川好男(株式会社美術出版社)

 

実はこれ、このホームページで僕のコラムを読んだ、とある知り合いの方が貸してくれた本。「きっとセキネさんが好きだろうから」と大切な蔵書をお持ちくださるとは! そのお心遣いに感謝感激です!!!

 

なにも足さない。なにも引かない。

 

この本、なんとサントリーのピュアモルトウイスキー山崎の「新聞広告だけ」を集めた珍しい一冊です。で、山崎といえば、まずこのキャッチコピーを思い浮かべる方も多いのでは……。

 

なにも足さない。
なにも引かない。

出典:サントリーHP

 

コピーライターは、西村佳也さん。60年代から広告業界で活躍しておられる重鎮で、僕は駆け出しの頃、西村さんのコピーを写経(※注)したこともありました。
(※注:お手本のコピーを写経のように何度も書き写すトレーニング法。その文章の成り立ちや言葉の選び方などを体で感じ取ることで、コピーライティングの修練に役立てます。)

 

西村さんは、80年代半ばから、月に1回のシリーズで、山崎の新聞広告も手がけました。内容は、モルトウイスキーが似合う大人の男のモノローグ。歴史、自然、音楽、スポーツなど、毎回さまざまなテーマで薀蓄を傾けます。とはいえココロの中はいつも“今夜の一杯”が楽しみでしようがない飲み助。そんなご同輩に、世のお父さん方も大いに共感したのでしょう。連載は十数年にも及びました。その広告134篇が、この本に収められています。

残念ながら現在は絶版で入手困難ですが、サントリーのホームページで読むことができるので、興味のある方はぜひ。

小さな小さな新聞廣告

 

 

トリスを飲んでHawaiiへ行こう!

 

さて、その昔サントリーの宣伝部には、芥川賞作家の開高健氏、直木賞作家の山口瞳氏も在籍していました。

トリスウイスキーの広告では、開高氏が「『人間』らしくやりたいナ」、山口氏は「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」の名コピーを書いたことでも知られています。

トリス広告
柳原良平氏が生み出した名物キャラ・アンクルトリスも味がありますよね。
出典:サントリーHP

 

僕は山口氏の短編小説のファンで、たまに文庫本を引っ張りだして読み返しています。高度経済成長期のサラリーマン、その日常の悲喜こもごもに、ニンマリしたり、ジンと来たり……。

写真の3冊も残念ながら現在絶版ですが、電子書籍でなら読めるようです。

『愛ってなに?(新潮文庫)』山口瞳/著 | 新潮社
愛ってなんでしょうか中年をむかえた男の心にふと蘇る若い女の声……男女の機微を鮮かに捉えて短編の名手が贈る愛のセレナード。

 

 

日曜洋画劇場の楽しみ

 

サントリーといえば、テレビCMも忘れてはいけません。好きだったなぁ、子供の頃から。……って、子供がお酒のCM好きというのもヘンな話ですが、美しい映像に漂うどこか郷愁のような物哀しさが、幼い子供の胸を決まって締めつけるのでした。

 

サントリーのCMが好きになったきっかけがコレ。小学校低学年の頃だったと思います。名曲「夜が来る」は小林亜星氏の作曲。

出典:YouTube

 

これは確か中学生の頃。最後のナレーションに感化されて、氷入りのウイスキーグラスでコーラ飲んでました(笑)

出典:YouTube

 

これ、初めて見た時は驚きました。フェリーニのような不可思議な世界観。今見ても全く色褪せていないところがスゴい!!

出典:YouTube

 

そしてマイ・ベストCM、堂々の1位がコレ! 神様・仲畑貴志さん作、1981年のカンヌ国際広告映画祭で金賞に輝いた傑作です。

出典:YouTube

 

どれも一編の映画のような贅沢な映像ですね。「サヨナラ サヨナラ サヨナラ」でおなじみの淀川長治さんの日曜洋画劇場では、確実にこれらのCMを見られたので、毎週眠い目をこすりながらテレビの前で待っていたのを思い出します。

 

 

最後に

 

当時、TV「チャーリーズ・エンジェル」で人気急上昇だったシェリル・ラッドが遂に日本のCMに登場! 流行りましたよね〜、これ。

出典:YouTube

 

中2の時、CMソングが入ったLPレコード買いました。
でも今はプレイヤーが無いので聴けません。。。

LP2

 

 

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