こんにちは!今回は、企業のデジタルマーケティングにおいて、ランディングページ(LP)の制作から「改善」へとスムーズに繋がり、最終的にビジネス成果を最大化するためのステップについて、皆さんと一緒に深掘りしていきたいと思います。デジタルマーケティングって、本当に奥が深いですよね。
ランディングページ(LP)の内製化って、どんなメリットがあるの?
まず、ランディングページ(LP)の「内製化」、つまり「インハウスマーケティング」についてお話ししましょう。これは、LPの企画・制作から運用、改善までの業務を、外部の代理店などに頼らず自社で行うことです。
内製化には、主にこんなメリットがあります。
ノウハウが社内にしっかり貯まる!
マーケティング業務を自社で行うことで、成功も失敗も、その全てのデータやノウハウが会社の中に蓄積されていきます。これにより、社員のデジタルマーケティングに関するリテラシーが向上し、効率的に活動を広げていけるようになります。将来のマーケティング戦略を立てる上でも、非常に役立ちます。
コストがぐっと抑えられる!
LP制作や広告運用などを自社で行うことで、代理店に支払っていた手数料(平均で広告費の20%と言われています)を削減できます。削減できた分のお金は、さらに広告費に回したり、内製化のための人材育成や体制強化に充てたりすることも可能になります。
コミュニケーションがスムーズで、PDCAが高速に!
代理店や制作会社とのやり取りがなくなるので、コミュニケーションにかかる時間や手間が減ります。これにより、スピードが大切な施策もすぐに実行できるようになり、PDCAサイクルを毎日でも回せるようになるため、より早く成果が出る可能性が高まります。
自社を一番よく知っているから、成果につながりやすい!
みなさんは、自社の商品やサービス、そしてお客様のことを一番よく知っていますよね。だから、LPのコンテンツやデジタル広告のターゲット設定、訴求の精度が高まり、それが成果改善に直結します。広告の数値だけでなく、ビジネスの成果に直接つながるマーケティングを進められるようになり、成果の最大化やマーケティングの高度化が図れるんです。
柔軟に対応できて、ブランドも統一できる!
広告キャンペーンを自分たちで細かくコントロールできるので、迅速な意思決定が可能です。また、すべてのキャンペーンで自社のブランドイメージやメッセージに一貫性を持たせやすくなるのも大きなメリットです。
もちろん、内製化には専門知識を持つ人材が必要だったり、ノウハウが特定の社員に集中して属人化してしまったり、外部ならではの視点や訴求の切り口、最新情報が入ってきにくくなったりするといった課題もあります。
内製化を成功させるためのポイントは、以下の通りです。
徐々に、段階的に進める
いきなり全てを内製化しようとすると、リソースがパンクしたり、成果が出ずにダメージが大きくなったりする可能性があります。人材が育成できた業務から少しずつ進めるのがおすすめです。
目的を明確にする
「なぜ内製化するのか」という目的が不明確だと、優先順位をつけられず、施策が進まない原因になります。コスト削減なのか、スピードアップなのか、機密性保持のためなのかなど、具体的に決めておくことが重要です。
適切なツールやリソースの確保
自社に合った効率化ツールを選定し、適切な人材を確保することが成功の鍵です。例えば、HubSpotやペライチのようなLP作成ツールを使えば、デザインやコーディングの知識がなくてもLPを簡単に作成・公開・分析・改善できます。
社内でのノウハウ共有の場を設ける
業務の属人化を防ぐために、定期的なミーティングや社内勉強会、QAサイトの構築などで、ノウハウを共有し、誰でも必要な情報にアクセスできる体制を整えましょう。
人材育成に力を入れる
長期的な視点でWebマーケティング人材の育成に注力することで、スキルと知識が向上し、実行できる業務の幅も広がります。
外部との連携も検討する
全てを内製化するのではなく、専門性の高い業務や最新情報を得るために、代理店との関係性をコンサルティングとして継続したり、内製化支援サービスを活用したりするのも賢い選択です。
LP改善で、もっとコンバージョンを増やそう!
LPが出来上がったら広告などの流入施策(こちらは別の記事を書こうと思います)をします。運用が始まると様々なデータが蓄積されてきます。データを見ていくとどこで流れが止まっているのかが見えてきます。そこで大切なのが「改善」です。LP改善(ランディングページ最適化、LPO)は、皆さんのLPをユーザーのニーズやデータに基づいて魅力的なものにし、コンバージョン率(CVR)を高めるための、とっても重要な施策なんです。
LP改善は、主にこんな2つの課題を解決することで、デジタルマーケティングに大きく貢献してくれます。
1. 訴求ポイントと見た目が肝心
ファーストビューを磨き上げる!
LPを訪れたユーザーの約50〜70%は、最初に目にする「ファーストビュー」で離脱してしまうと言われています。だからこそ、ここでサービスの魅力を的確に伝え、ユーザーが「おっ!」と思ってページに留まってくれるようにすることが大切です。動画の活用も効果的で、情報量がぐっと増えて、ユーザーの滞在時間を長くし、最終的に申し込みたい気持ちを高めてくれます。例えば、楽天証券さんの事例では、動画を活用した結果、申し込み完了率が20%も改善したそうです。
CTAをもっと魅力的に!
CTA(行動喚起、つまり「ここをクリック!」みたいなボタンですね)は、コンバージョンに直結するとても重要な部分です。文言や設置場所、デザインを少し変えるだけでも、クリック率が大きく変わることがあります。LP内の文脈に合わせて、CTAの言葉を変えるのも効果的です。
LPの構成を読みやすく!
LPは、ユーザーがスムーズにコンバージョンまでたどり着けるような「導線」が命です。ファーストビューで引きつけ、ボディ部分で商品の特徴や利用メリットを伝え、クロージングで行動を促す、という流れが一般的です。ネット証券大手のSBI証券さんでは、ユーザーの行動を可視化するヒートマップ分析から、「100円から積立スタート」という言葉を強調した結果、LPのCVRが110%も改善したそうです。
権威性や口コミを上手に使う!
「売上No.1」といった権威性を示す情報や、実際にサービスを利用したユーザーのリアルな口コミ(UGC)は、サービスの信頼性を高め、ユーザーの購入や申し込みへの不安を取り除いてくれます。CVRが10%アップした例もあります。
アンケートでプラスアルファの工夫を!
まだニーズがはっきりしていない潜在層向けのLPでは、アンケートを埋め込むのも有効です。アンケートに答えてもらうことで、ユーザー自身が自分のニーズに気づき、商品のメリットを理解してもらうきっかけになるんです。アンケート設置でCVRが144%も改善した事例もあるそうですよ。
流入経路に合わせてLPを使い分ける!
訪問者の属性や行動履歴に合わせて最適なLPを表示する「LPの出し分け」も効果的です。動画配信サイトのHuluさんでは、ペルソナ分析に基づいてLPを3パターン(「安心」「お得」「簡単」)に分け、Web広告とLPの訴求を最適化した結果、CVRが2〜8%向上した事例があります。
2. LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い)場合
フォームをLPに埋め込んじゃう!
LPに入力フォームを直接埋め込む「フォーム一体型LP」は、ページ遷移によるユーザーのストレスや操作ミスを減らし、離脱を防ぐことでCVRを高めます。資料請求完了率が1.3倍~1.4倍向上したケースもあるそうです。
LPの長さは最適?
LPの最適な長さは、商品やサービスによって異なります。色々な長さを試して、どの長さが一番効果的かを検証していくことが、効果的な改善に繋がります。
Web接客を導入する!
ポップアップやチャットなどのWeb接客ツールを導入すると、ユーザー一人ひとりに最適化された情報提供や誘導が可能になり、CVR向上に貢献します。ガリバーさんのWebサイトでは、Web接客ツールでユーザーのニーズを判別し、適切なページへ誘導した結果、査定申し込みのCVRが124%も向上したそうです。
ページの表示速度はサクサク?
ページの表示速度が遅いと、ユーザーはイライラして離脱してしまいます。画像サイズの縮小やファイル圧縮などで、LPがスムーズに表示されるように最適化することがとても重要なんです。
LP改善は、「なんとなくファーストビューを変えてみる」といった漠然としたアプローチではなく、ヒートマップなどを用いたデータに基づいた意思決定が重要です。KPI・目標設定から始まり、ユーザー導線の可視化、問題点の洗い出し、仮説立て、施策実行、効果検証とPDCAサイクルを回し続けることで、デジタルマーケティングの成果を最大限に引き出すことができます。
まとめ
LPの制作と改善は、それぞれがデジタルマーケティングを強化する重要な要素です。LPの内製化は、自社にノウハウを蓄積し、コストを削減し、コミュニケーションをスムーズにすることで、より柔軟で深い顧客理解に基づいたマーケティング活動を可能にします。そして、LPをデータに基づいて継続的に改善していくことで、コンバージョン率を向上させ、ビジネス成果に直結させることができます。
この2つをうまく組み合わせることで、顧客のニーズにきめ細かく対応できるデジタルマーケティング活動を展開できるようになります。内製化には初期の投資や人材育成が必要ですが、長期的に見れば大きなメリットをもたらすでしょう。もし内製化で行き詰まったり、より高度な改善を目指したりする際には、プロの支援(できればドモで)を借りることも一つの有効な手段です。
LPの企画から運用、改善までを自社の手でコントロールし、継続的に磨き上げていくことが、これからのデジタルマーケティング成功の鍵となるはずです。
いかがでしたでしょうか?少しでも皆さんのデジタルマーケティングに役立つヒントになれば嬉しいです!



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